神社へ行くならなるべく早い時間がいい。
経験からも早朝の神社はそれだけでも気分がいいことは明白だ。
長野駅から戸隠神社までは20km強、車で約1時間となっていた。
事前情報では、戸隠神社は参拝出発点から奥宮まで行くのに歩いて1時間40分、往復で3時間半はかかるようだ。
よし、7時に出発しよう。
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普通ビジネスホテルの朝食はバイキングが多く、これがけっこう好きだったのだが、このホテルの朝食は蕎麦+稲荷ずし+サラダの一択だった。蕎麦も昨夜クーポンを使って食べた本格的戸隠蕎麦と比較にもならず、駅の立ち食いそばレベルだった。
ナビに従って出発したが、ルートは長野市街を抜けるとまたもや峠道を乗り越えていくルートだった。
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戸隠神社はまず、
「宝光社」からスタートし約15分歩いて「火之御子社」、そこからさらに15分歩いて「中社」、そしてそこから70分歩いて「九頭龍社」、「奥社」へと順に参拝するのが正攻法だ。
それぞれの社で神様を祀っているらしく、後で説明パンフレットを読むとなかなか歴史も威厳もあるようだ。
宝光社の入り口にあった駐車場に車を止め、宝光社へ続く階段の前に立った。これもなかなかの長さの階段だ。まるで「覚悟して登って来い」と言ってるようだ。
長い階段を登りきると、予想通りそこにはなかなか厳かな雰囲気の宝光社が待っていた。
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まずそこで参拝し、次の火之御子社へ向かう。標識には「神道」と書かれていた。かなり幻想的な森の中を進んで行くのだが、やはり巨大な大木が左右に立ち並ぶ、いかにもパワースポットという雰囲気だ。
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やがて火之御子社に到着。そして次の中社を目指して歩いて行ったが、基本的に登り坂だ。これあと1時間以上ずっと登りなんだろうか。
ひたすら歩き続け、中社に到着した。
ここでおみくじを引いた。
というのはホテルの手製の観光案内に
「戸隠神社に行ったらおみくじやりましょう。神社の人が一人ひとり引いてくれます」
と書いてあったのだ。お守りなどの売店(社務所?)に行くと、生年月日の一覧表があり、白装束の人が「数え年を言ってください」と言われた。それを告げると奥に引っ込み、何やら呪文のようなお経のようなものを唱えながら何かをじゃらじゃら振っている。そして奥から「これが出ました」と言っておみくじの結果を渡された。この作業をおみくじ希望の人、一人ひとりにやっているのだ。
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そしてそのおみくじは「持ち帰り、自身の一年間の指針にせよ」と書かれていた。「吉」ではあったが「油断してると足元すくわれるぞ」と厳しい警告が書かれていた。
さて、ここから奥社参道入り口まで30分、そこから奥社までさらに40分歩くという。
もうほとんど登山道のような様相だった。しかし9月には富士山に行こうと思ってるのでそのトレーニングとしてはちょうどいいかも知れない。もっとも富士山はこんなもんじゃ済まないだろうが・・・。
暑い中を歩き続け、ようやく参道入り口まで来て驚いた。
人がたくさんいるのだ。
ここまでの道のりは数えるほどしか人もいなかったのに奥社の参道入り口はやけに賑わっているが、
理由はすぐにわかった。
入り口横に駐車場があり、車がじゃんじゃん入ってきてたのだ。
つまり多くの人は参拝の正攻法の手順をすっ飛ばしていきなり車で奥社の手前まで来てしまうのだ。
あからさまな反則技だが多くの人がそうやっていた。
しかしどのみちここから全員40分は歩く。
道は決して歩きやすいわけではなく、奥社に近づけば近づくほどますます険しい登り坂になって行った。ようやく頂上の奥社にたどり着いた頃にはもう汗だくの状態だが、頂上付近はかなり混雑していてそれまでの荘厳な雰囲気から一気に正月の初詣モードになってしまっていた。
頂上に奥社、その少し手前に九頭龍社がある。
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同じ時間をかけて宝光社まで戻り、長い階段を降り車に戻った。
そこで「あっ・・・」と思った。
そういえば龍はどうなったのだ。
そもそも「(本物の)龍が(エネルギー体として)見える」という話だったからこんな遠くまで来たのに、行き帰りの行程に夢中ですっかり忘れていた。
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