遅ればせながらNetflixで『地面師たち』を見た。
約1年の周回遅れか。いや、ヒットしたのは2024年らしいから2年遅れか。
「地面師」とは、簡単に言えば「不動産詐欺」だ。
実際に積水ハウスが55億5,000万円をだまし取られた実話に元にしているのも大きな話題になった原因の一つだろう。これは2017年の事件らしいが、2017年といえば社畜人生にどっぷり浸かっていた頃で、規模からいって相当大きなニュースとなっていたはずだが恥ずかしながら全く記憶にない。
詐欺師グループが他人の土地を、その所有者に成り代わって勝手に売買してしまう、買った方はお金だけ払って後からその土地は他人のものだと判明し契約は無効、払ったお金はとっくにマネーロンダリングされていて回収不能というわけだ。
組織犯罪というよりは「チーム犯罪」と言った方がしっくりくる。
犯行全体を取り仕切るリーダーの下に、土地情報を調べる「情報屋」、なりすましを手配する「手配師」、免許証、パスポート、登記などの書類を偽造する「道具屋」、法的手続きを担う弁護士や司法書士などの「法律屋」、交渉役などの役割分担されており、なりすまし役には本人確認に備えての演技指導も行い契約の場に臨むらしい。
ドラマだけ見てると、「こんなのフィクションの世界だ」と思ってしまう。普通に考えたらこんなの上手くいくわけがないと思うが、こんな芸当をやってのけてしまう地面師とは、事の善悪は別としてある意味すごいと思う。ほとんどの人が「それは無理だろ」と思うことを実現してしまう。方向さえ間違えなければ表舞台の成功者になれるだろう。
ドラマの内容は積水ハウスの実話にフィクションを脚色したものだが、いずれにしても「詐欺」の話だから爽快感のあるような話ではない。
もちろんハッピーエンドになるような結末が用意されているわけでもなく、全編にわたりかなり重苦しいものではある。
個人的には見終わった後に「ああ面白かった!」とか「もう一回見よう」と思えるジャンルではない。
しかしそこはさすがNetflixで、キャストは綾野剛、豊川悦司をはじめ北村一輝、小池栄子など「よくここまで揃えたな」と思えるほどだ。さらに大当たりは何と言っても池田エライザの起用だろう。そしてそれぞれがはまり役で見事に演じている。豊川悦司は徹底的に悪党で、綾野剛は徹底的に苦悩していて、池田エライザは徹底的にかわいい。
『地面師たち』のドラマと現実に起こった積水ハウスの事件ではその顛末はもちろん違うのだが、実際の事件、これはまさに「真実は小説よりも奇なり」で、こんなことがホントにありえるんだろうかと思ってしまうほどある意味「ドラマチック」でさえある。
今、いろいろな人が事件の経緯や背景をブログなどで書いているが、闇が深すぎる。


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