『ゴジラ‐1.0』である。
庵野秀明の『シン・ゴジラ』から7年。まさか国産で再びゴジラ映画が作られるとは思っていなかった。
『シン・ゴジラ』の完成度があまりにも高く、もう国内でゴジラが作られることはないだろうと思っていた。
東宝が作るゴジラシリーズがマンネリ化しすぎてもうとっくに限界に来ていた頃、1998年になんとあのスピルバーグがハリウッドでゴジラを作ったと聞いた時は単純に喜んだものだった。
その予告編を見た時、「これを観るまでは死ねない」と思ったが、いざ公開となって巨大な期待を抱いて見終わった時の落胆は今でも覚えている。
なんでゴジラが巨大トカゲになってしまうのだ、あんなのゴジラじゃない。多くのゴジラファンも同じ思いだっただろう。単なる『ジュラシックパーク』の続編じゃないか。
その後、2014年にもう一度ハリウッドで『GODZILLAゴジラ』が製作され、これはなかなか見ごたえがあり、「まあこれなら納得」というものだったが、その後のキングコングを出して来たり最後は禁じ手のメカゴジラを登場させたときは、もうハリウッドもかつての東宝と同じ轍を踏むのかと失望した。
だから余計に庵野ゴジラが優秀に見えたのだ。そしてもうこれを超えるゴジラは日本ではもちろんハリウッドでも作れないだろうと思っていた。そこへ突然また東宝からゴジラが出るという。
性懲りもなく次はどんな駄作になるのかと思って、ほとんど興味もなかった。
しかし封切と同時に絶賛の嵐だ。
「今までのゴジラ作品の中で一番良かった」
「シン・ゴジラを超える面白さ」
「涙が出た」
興行成績もなんかスゴイことになっているらしい。
そもそもこれ、誰が作ったんだ?
監督は山崎貴という人らしい。
よく分からないがやっぱりこれは見ておくべきか・・・
ということでレイクタウンのシネコンへ行ってきた。
最近レイクタウンのシネコンにもIMAXが導入されていたので、当然IMAXで見た。
3D作品ではないので4DXという選択肢もあったが、『シン・ゴジラ』を4DXで見た時、「別に椅子が動く必要はないな」という印象だったし、『アバター』を4DX3Dで見た時も、3Dはともかく椅子は動かなくてもよかった、という印象だったので今回はIMAにした。そしてどうせ映画館で見るなら巨大スクリーンで観たほうがいいに決まっている。
しかしレイクタウンのIMAXシアターに入ると
「あれ?スクリーン小さくね?」
と疑問符がわいた。
この前池袋で見た『アバター』のIMAXのスクリーンはもう見上げるほどに巨大だった記憶がある。
劇場によっていろいろ規格が変わるのか?
まあIMAXの基本システム自体は同じだろうから場所によって多少違うのかも知れない。
ちょっと残念な気持ちを抱えたまま本篇が始まった。
多少の縮小感はあってもそこはIMAX、映像と音響はさすがだった。
ネタバレになるのであらすじには触れないが
ストーリーやキャストは置いといて、特撮はスゴい。これはもうハリウッドを超えてしまったのではないかと思えるほどスゴイ。
ゴジラの問答無用の凶暴性もなかなかいいし、なんといっても口から吐く放射能熱線の迫力は過去最高の出来だろう。
ストーリーも最後の締め方に賛否両論はあるようだがあの終わり方がベストであろう。
キャストは・・・どうしても日本の俳優の人材不足を痛感する。
まあこの特撮技術を見るだけでも十分映画館へ足を運ぶ価値はある。
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