SFファン絶賛、スピ系も推す『インターステラー』

映画の部屋

ずっと気になっていた『インターステラー』をついに見た。
2014年の作品で、なんと2時間49分もある。ほぼ3時間に及ぶ超大作だ。
『2001年宇宙の旅』も長かったが2時間21分。確か途中で休憩が入った。映画なのに休憩が入るというのが意外だった。しかし一番長かったのは旧約聖書のモーゼの物語『十戒』だった。これは3時間30分。これも途中に休憩があったような気がする。
昔は長編映画に休憩はそんなに珍しいことではなかったのだろうか。『インターステラー』はこれに比べたらまだいいが、やはり3時間は結構キツい。

なんでこの映画が気になっていて、それでもなかなか見なかったかというと、まず今年のアセンションブームで何かとこの映画が話題になっていたのだ。
「ただのSF映画ではない」
「ストリーに込められた本当の意味とは・・・」
などなどなんか意味ありげな話が多かった。
そしてなかなか見なかったのはそのストーリーにあった。
あらすじを読むと「地球環境が悪化し、まもなく人類は住めなくなる。移住可能な星を探しに人類の運命を背負って・・・」というくだりでちょっとしらけムードになっていた。
だいたい地球の危機といえば巨大隕石が向かってくるか環境破壊で住めなくなるか宇宙人が攻めてくるかのどれかだ。中でも「他の星に移住」というのが一番安易で卑怯な発想で一番現実味のないストーリーだ。

『インターステラー』でも環境の悪化が原因だが、そもそも環境破壊をしたのは人間であって、他の動植物を見捨ててさっさと自分たちだけ他の星に逃げるなんて、そんな虫のいい話があっていいわけがない。1万歩譲ってそうだとしたら、他の動植物たちは「その代わり2度と地球に戻ってくるなよ」と言いたいだろう。
さらに人類を荒涼とした何もない他の惑星に運ぶこと自体、できるわけがないと思っているのだ。
数名の訓練された宇宙飛行士を宇宙へ送り出すのも大変なのにいったい何人を移住させようというのだろう。さらに当然だが家もコンビニも宿泊施設も病院も畑も何にもないところにいきなり送り込まれたって、そこでどうやって生きていけばいいのだ。
だから私は人類の他の惑星への移住計画というのはもうおとぎ話でしかないと確信している。

さて、『インターステラー』の内容だが、確かに壮大なストーリーで、見終わった後にちょっと記憶の整理がつかず、他のサイトであらすじをもう一度確認してしまった。
映画のファンサイトなどでは
「これを超えるSF作品は二度と現れないだろう」
「感動で涙が止まらなかった」
など絶賛のコメントばかりだ。これ、映像としては確かにIMAXで見たらかなり面白いだろう。と思ったら、今、IMAXでやってるらしい。なんで突然?

この前紹介した『ファースト・コンタクト』と同様にワームホールが出てくるが、ブラックホールも出てくる。
いや、ポイントはそこではなく、「3次元と5次元」の話が出てくる。
「これが5次元!」というのが映像として描かれていて、これがスピ系の人がやたら「インターステラーは・・・」と言っていた理由なのだろうか。
余談だが当然人工知能のロボットも出てくるが、見かけがまるで「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるヌリカベ。しかしこのAIロボットはもうAIを超越していてちょっとやりすぎだ。

しかしフィクションとはいえ、人類の運命を背負って移住できる星を探索に、なんて自分だったら絶対嫌だ。宇宙へ旅立つなんてそれ自体でもうパニックになる。ロケットが何かで故障したらもう万事休す。絶対に助けになんて来てくれない。
もうひとつ、この手の映画には必ずヒロインとなる女性が同乗する。男4人に若くてきれいな女性一人で宇宙ステーションで何年も暮らすなんて、女性にとってそんな危険な話は無い。

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