超初心者が挑む富士登山⑥~練習中

富士山

「富士山をなめてはいけない」
というのはたぶん本当だろう。
なのでせめて知識だけでも事前に得られるだけ分かっていた方がいい。知識不足で臨むよりも少しでも多くの事情が分かってた方がいいに決まっている。
しかしどうしても足りないのは技術的な準備だ。
とにかく登山に関しては「初心者」どころか「素人」なのだ。
装備としての準備は万全だが、技術的には素人のままだ。
なにしろ行くと決めたのが一カ月前なのだ。

富士登山を真面目に考えてる人は何か月も前から実際にいろんな山に登って実地練習してるという。
おれも一回だけ高尾山に練習には行ったものの、その時はほとんど整備された舗装路だった。
高尾山にもいろいろな登山ルートがあり、まさに舗装のされてない山道もあるのだが、おれが行った日は前日に雨が降った後だったので泥道になってるという情報があった。なので舗装された「1号路」というコースを行ってしまったのだった。
せめてもう一度、ちゃんとした登山道で練習しておきたい。

というわけで富士登山の本番一週間前、おれは再び高尾山に行った。


今度は高尾山の中でも上級者向けと言われる6号路から登り、帰りは「急な勾配が多く、最もハードなコース」と言われている稲荷山コースで下る。高尾山の中のもこんなコースがあったのだ。
とにかく今からでも出来る予行演習はやっておこう。

思えば昔から山よりも海が好きだった。
山登りは疲れる。
しかし単なる山登りと富士登山では、おれの中では意味合いが全く違うのだ。
富士山はあくまでも日本最強の霊山であり強大なパワースポットなのだ。
「山登りはつらい」などと言ってる場合ではない。

さて、今回行った6号路は、前回の1号路と違い登山道も狭くもちろん舗装なんかされてない。
今回もカメの歩みで進んで行ったが、高尾山自体超メジャーなお手軽観光地なのでみんなさっさと歩いていく。わざとゆっくり歩いているのでどんどん抜かされていく。こっちはあくまでも富士山用の予行演習をやってるのだから仕方ない。
6号路というのはなかかなの登山道で、道は結構細いがずっと小川に沿って登っていくので常に小川のせせらぎの音が聞こえて気持ちいい。小川と言っても渓流のようにヤマメが釣れるような川ではなく、湧水が流れる小さな川だ。川べりに降りて手を川の中に入れると想像通り、冷たくて気持ちいい。
途中、木の根っこだらけの道やプチ岩場のようなところとか、いきなり川の中を進んで行くような所もあって、まるで意図的にトレッキングコースを作ったような面白さもある。そして最後は頂上へと続く長い階段。これで砂利道でもあればまさに練習用にはうってつけの環境だ。


小学生の頃から何度も登らされてきた高尾山だったが、今まではただ
「上り坂がキツイ」
「なんで山なんか登らなきゃならないんだ」
と単に苦行でしかなかったが、トレーニングの場としてみたらこんな最適な場はない。
そして前回同様、Youtubeで覚えた「登山の歩き方」を実践すると、以前のようなただ苦しい、つらいという感覚はあまりなく、極論すれば「楽に」登って行った感覚だ。
しかし高尾山はしょせん600mの山。富士山とはわけが違う。酸素もたっぷりなので高山病のリスクもゼロだ。途中で天気が変わることもない。高尾山は1時間で登れてしまうが富士山は山小屋までに4時間半かかる。勾配度も比較にならないだろう。
いわば「室内トレーニング」としただけで、来週はいきなり「屋外本番環境」に挑むことになる。

つづく


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