海からやってきた美女は○○の化身だった 『海底から来た女』(少しネタバレあり)

映画の部屋

よくあるストーリーなのに異色感がスゴい映画だ。
Amazonプライムビデオで今無料の『海底から来た女』。
モノクロの映画で1959年の公開なのでまだ生まれていなかった。
モノクロ映画というのは今見ると、古臭さというよりも逆にちょっと新鮮味がある。
さらに撮影された時代がまだカラーの前なので、昔の日本の風景が見れてそれもむしろ新鮮に感じる。しかしセリフはやはりクラシック感にあふれている。

『海底から~』というなんか雑なタイトルだがオカルト映画ではない。ちなみにYoutubeにも映像はアップされてなかった。

海辺の別荘で都会から来た青年の前に水着姿の謎の美女が現れ、二人は恋に落ちるが実はこの美女が人間ではなかった、という設定で基本的には人魚姫と同じと言っていい。ちょっと違うのはこの美女、人魚ではなくサメの化身だったというところがなんとも微妙なところである。
サメの化身と恋に落ちるのか・・・せめてイルカぐらいにしとけば良かったのにとも思うが、イルカでもやっぱりしっくりこないなぁ。人魚だとか宇宙人とか、せめてヒューマノイドにしてほしかったが、そこにはサメでなければならない理由があった。もっともストーリーから考えるなら別にサメでなくても、カメでもアザラシでもクジラでも良かったはずだが、まあいずれにしてもヒューマノイドではないから違和感はぬぐえない。
出演している俳優も全然知らないが当時はスターだったのだろう。1959年の海で撮影しているわけだから、海はおそらくわれわれの想像を絶するくらいきれいなんだろう。ここはやはりカラーでないと伝わらない。そしてなんとこの原作者は石原慎太郎だった。
夏の海岸沿い、謎の美女、ひと夏の恋・・・設定は超ありふれていてあちこちから題材をパクりまくった感はあるが、1時間ちょっとの映画なので簡単に見れるし、実はちょっと面白かったと思っている。


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