そうだったのか!『鬼滅の刃』大ヒットの理由(超個人的見解)

映画の部屋

「そうか、そういうことだったのか・・・」
とここ数日、考えていた。
「なるほどなるほど・・・恐るべし吾峠呼世晴、見事だ」
今までも何度か触れたが、空前のメガヒットでコロナ禍の映画産業を一気に救済した『鬼滅の刃』
その古典的なストーリ展開に「なんでここまでヒットするのか」がずっと謎だった。
その理由を求め、再度1話から見直して、劇場版まで見に行ったがやはりその理由が分からなかった。そんなある日、中学2年の息子が
「おれ、もう一度見に行きたい」
これか!
何を隠そう、おれ自身でさえ「もう一度見てもいいかな」と思っていたところなのだ。
実際に社内でも2度見した奴もいる。

実はうすうすそうではないかと思っていたのだが、『鬼滅の刃』には中毒性があるのだ。
実際に自分が1話から見直すと、ストーリの随所にちりばめられていた細かい設定がよくわかってくる。展開は古典的でも個性的な登場人物がなんとも心地いい。今、Youtubeでいろんな人がいろんな場面を切り取って動画をアップしているが、名場面を各シーンで見れるので結構楽しい。
あ、マズい、おれもすでにハマってきているのか?

つまりこの作品は一度きりでなく、リピート客を大量生産することに成功したのだろう。同じ手口で思い出すのは2年前にヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』だ。洋楽に興味ゼロのおれが2時間の上映時間にもかかわらず完全にのめりこみ、「これはちゃんとした音響の劇場でもう一回見たい」と思い、実際に日本橋のTOHOシネマのDolby Atmosの音響システムのある劇場で2回目を見て、さらにCDまで買ってしまった。
しかしボヘミアン・ラプソディへの興味はそこで一応完結してしまった。

一方『鬼滅の刃』は
・少年ジャンプでの連載は2016年2月にスタートし2020年5月に終了。全205話。
・TVで放映されたのが2019年4月~9月。しかもコミックの6巻分で最初の26話まで。
・その後コミックとして22巻まで発売。
・テレビ放映の続きであるコミック7,8巻の部分を劇場版として公開←今ここ

劇場版が歴代1位になるのも時間の問題だ。今週にコミックの最終巻である第23巻が発売したらしいが、なんと初版で395万部刷ったという。出版業界では2万部売れたらヒットと言われてるらしいからこのパワーの巨大さが分かる。そもそもすでに1億2000冊以上売れてるらしいから日本国民全員が一人一冊持ってる計算になる。ちなみに最終巻はそれでも手に入らない人が多いらしく、メルカリで2~3倍の価格で出品されてる。

そして恐ろしいのはここからだ。テレビ、劇場版合わせてまだコミック8巻分までしかアニメとして出していない。当然続きのテレビシリーズを「シーズン2」としてやるのだろう。いつやるのか知らないがもう注目度MAXは間違いない。で、シーズン2の終わりでその続きをまた劇場版として公開(予想)。これも空前のヒットとなるだろう。このサイクルを23巻まで繰り返せる。
これは作品の実力とマーケティング力の勝利のだろうか。

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