韓流ドラマの最高峰『ホテル デルーナ~月明かりの恋人~』が面白すぎる!

映画の部屋

次なる韓国ドラマは『ホテル デルーナ~月明かりの恋人~』。
Netflixで見たのだが、Amazon プライムビデオやU-NEXTなど他の配信サービスでもやってるらしい。ただしU-NEXTは字幕が異なるのでお勧めできない。

これはもはや韓流ドラマの最高峰と言っていい。
後にも先にもこれを超える作品は出てこないのではないか。
それぐらい面白かった。
気分が落ち込んだ時などはこれを観ると元気が出てくる。
なので何回もリピート見している。
実際この後いくつか韓流ドラマを見ようとしたが、ホテルデルーナを見た後だとことごとく見劣りして最後まで見る気がしなかった。

『ホテル デルーナ』は韓国の明洞にある幽霊しか来れないというホテル。
このくだりだけでもう面白いの決定だろう。
そして実際にこのドラマの出来は素晴らしいものがある。
ヒロインも可愛すぎる。
よくこの物語にこの人を抜擢したもんだと感心する。

1300年間このホテルの主として現世につながれていた女社長チャン・マンウォル。
1300年もいるのだから人間ではないが完全な幽霊でもないようだがよくわからない。
そしてそこに無理やり支配人として働かされることになったハーバード大卒でMBA所持者のエリートホテルマン、ク・チャンソン。こちらはもちろんただの人間。
人間が幽霊のためのホテルで働かされるのだ。
そして例によってこの二人が恋に落ちるといういつものパターンはもうお約束みたいなものだ。
チャン・マンウォルを演じているのがIU(アイユー=イ・ジウン)という歌手兼女優で、桐谷美玲に少し似ている気もするがこのキャスティングは大正解だ。

そしてこれは脚本がいいのか日本語字幕作った人(金光英美)が天才なのか、IUの全編にわたる命令口調でのセリフがドSキャラに見事にマッチしている。
これはIUが大胆不敵な態度で言うから面白いので、他の女優ではこの味は出ないだろう。
ただしU-NEXTやAmazonプライムでは字幕が異なるのでお勧めできない。
IUのセリフが台無しなのだ。

物語の舞台である『ホテル デルーナ』は死んだ人があの世へ渡る前に休息するホテルで、幽霊たちはやがて三途の川を渡って天国へ行くのだが、この辺の描写というか設定は世界共通なのだろうか。
ドラマでは「三途の川は49日間かけて渡る。そして渡っている間に現世の記憶はどんどん消えていき、渡り切った時にはすべて記憶が消去される」と言っていたが面白い考え方だと思う。

ジャーナリストの立花隆が書いたノンフィクション『臨死体験』(上・下巻)は世界中の臨死体験をした人を追跡取材しているが、トンネルに吸い込まれたり光があったり花畑があったりと、どこの国でも概ね同じ体験をしているからおそらく死んだ時はそういう体験をするのだろう。
そして生還した人はみな三途の川を渡る直前に引き返してきており、川を渡ったにもかかわらず生還できたという話は聞いたことがない。
そして転生するときには記憶はすべて消去されるという。その方が新しい人生を歩む上では都合がいいからだろう。
ドラマの中には死神や怨霊なども出てきて、恨みを持ったまま死ぬと怨霊となり、人間を傷つけると悪鬼となり、その魂は成仏できなくなるという。
しかし怨霊にもレベルがあって、人を殺したり傷つけるほどの力がまだない怨霊もあるようだ。これもなかなか面白い概念だ。
韓国の幽霊と言えばゾンビしか印象になかったが、死後の世界感は日本とあまり変わらないのかも知れない。

さて、幽霊と人間の恋は結局最後どうなるのか。
原作者は一体どう決着をつけるつもりだったのか。
ハッピーエンドにするにはそもそも無理がある組み合わせだが、だからといって「叶わぬ恋」で終わらせるのではあまりにも能がない。

ネタバレになるので言わないが、この終わり方は『愛の不時着』にも共通している。
まあよく考えればどちらも絶対つじつまが合わないんだけど、まあソフトランディングするにはこういうエンディングに持っていくしかないんだろうな。










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