奈良で泊ったのは駅前にある「スーパーホテルLohas」。
「スーパーホテル」は都内でもよく見かけるが宿泊するのは初めてだ。
JR奈良駅周辺は勝手な思い込みで、京都駅並みに栄えているのだと思っていたら全然違っていた。
だいたい食事をするところも少ない。夕方ホテルに着いたが、夕方なのに駅周辺がひっそりしていた。
しかしホテル自体は温泉もあり、枕も選べ、フリードリンクもあり、なおかつ料金も安く十分満足だった。朝食バイキングも普通に美味しかった。
前日の夜行バスでの車中1泊、鞍馬山の登山(おおげさか)、奈良と、3万歩も歩いていたのでこの日は明かりをつけたまま夜8時に寝落ちしていた。
翌朝、8時半の大神神社到着を目指してホテルを出た。
そして電車はあっけなく30分ほどで目的の「三輪駅」に着いた。
駅で降りたのは数人で、さらに大神神社に向かったのはおれ一人だった。
大神神社の鳥居に立つ。
参道をゆっくり進む。
木々が参道を覆っているが、その合間から太陽の光が差し込んでいるのが絵的にはすごくいい。
誰も歩いていない朝の参道は確かに神聖さが感じられる。おそらく明治神宮も早朝5時とか6時くらいだったらそういう気分が味わえるのではないだろうか。昨日の東大寺だって誰もいない早朝であれば、あの巨大さも相まって圧倒的な神聖さで迫ってきたのかもしれない。
誰もいない参道をゆっくり進み、本殿へ。
誰もいない。
さあ出てこい龍よ!
もちろん個体としての龍がいるわけではない。
それはエネルギー体だからホログラムや蜃気楼のような見え方らしいが何だっていい、とにかく何か体験したい。
昔、山口令子の気功教室に通ったことがあるが、この時「気の感じ方」というのをやった。
両手のひらを合わせ、少しずつ離していくと、手と手の間に反発するものを感じる。
これは誰でもできる。
さらにどこだったか忘れたが「オーラの見かた」を聞いたことがある。
わざと暗めにした部屋で、誰かの頭の上あたりをぼやーっと見たり、自分の手のひらをひらひらさせると白っぽいものがだんだん見えてくる。
これが「オーラ」というもので、人によっては色の違いも分かるという。
これらを「気のせい」と考えたらそれで話は終わっちゃうのだが、「龍を見る」というのも多分そういうものではないかと思っていた。
龍が(エネルギー体としてでも)実在するのか、それとも単なるお花畑の住人たちの妄想なのかの議論はひとまず置いて、おれは大神神社の周辺をくまなく回ってみた。
とても広いわけでもなく、狭いわけでもなく、参拝ポイントというのが結構あるのだが、昨日の久しぶりの山登りで足が既に結構疲れていた。
ぐるりと一周するともうお腹いっぱい状態だった。
隣に「三輪平等寺」というのがあったのでそこにも行ってみた。
誰もいなかったが人懐っこい猫が日向ぼっこをしており、これは昨日の奈良の不愛想な鹿よりもよっぽど癒しになった。
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