龍を見た人⑪~伏見稲荷大社

スピリチュアル

大神神社を大体回り、隣にあった三輪山平等寺というところにも行って猫と戯れ、
それでもここは終了してしまった。
時間はまだ午前10時半。

ちなみに今日はまた京都から夜行バスで帰るのだ。バスは22:50発。
時間はたっぷりある。
おれはもう一度京都に戻り、鞍馬寺に行ってみたかった。あの本殿地下にもう一度入ってみたかったのだ。

今から行くか・・・。
ちょうどそこに会社の同僚からLINEが入った。

「今どこにいますか」
「今奈良のこの辺にいてこれから京都に向かおうと思ってる」
「せっかくそこまで来たのだから伏見稲荷大社行ったらいいじゃないですか。千本鳥居スゴイですよ」

稲荷大社って「きつね」だろ。おれは「龍」を見に来てるのだ。
しかし千本鳥居の写真は確かによく写真で見るな。あの連結したような鳥居って、その中に入ると何かすごいパワーを感じたりするんだろうか。
京都へ行く途中で下車すればいいみたいだし、駅から近いみたいだし、ちょっと寄ってみてそのあと鞍馬寺に行けばいいか。

京都の少し手前の「稲荷駅」で降りた。
伏見稲荷大社はホントに駅前にあった。


ああ、しまった・・・なんということだ、ここも修学旅行生でいっぱいだった。
しかしまあせっかく来たのだからととりあえずそのまま進んで行った。


東大寺でもそうだったが、修学旅行生にはよく地元ガイドみたいな人がくっついてる。
各々の場所のうんちくを説明してるのだ。
あるガイドの話が聞こえてきた。
「頂上まで行って帰ってくるとだいたい2時間くらいかかるんですよ。実は私も一度も頂上までは行ったことが無いんです。だいたい途中でリタイアしちゃうんですよね」
予備知識ゼロのまま急に寄ったので分からなかったのだが、ここも山なのだ。
よし、おれは頂上まで行くぞ!

千本鳥居はすぐに出てきた。その中を進んで行く。さらに進んで行く。さらにさらに・・・
あれ、これ一体どこまで続いてるんだ?
しばらく頑張って階段を登って行ったが終わりが見えない。そりゃそうだ、山の頂上までこの階段と鳥居は続いているのだ。昨日も山登りしたのにまたかよ。終わりの見えない階段登山が続いた。頂上にはさぞかしスゴい絶景が待っているのだろう。
荷物が重い・・・肩にずっしりと感じる・・・なんなんだこの階段・・・どこまで続くのだ・・・

まったく終わりが見えないので心が折れそうになった時、現在地点の案内が出てきた。それによると頂上まではあとわずからしかった。
さらに「警告」として、イノシシ注意とあった。
「絶対に近づかないでください。特に夜間は十分気をつけて・・・」
だいたいこんなところに夜登って来る奴なんていないだろ。


そしてついに山頂にたどり着いた!
おお!素晴らしい光景・・・は別に無かった。
単に売店があるだけで、見晴らし展望台も京都の町が一望できるような場所も無い。
そのまま下りの階段&鳥居に続いているだけだった。
イメージで言えば単に頂上を通過しただけ、という感じだ。
これだけのためにおれは階段を上ってきたのか。
なんとも納得のいかない気分のまま、当然だが今度は登ってきた分、階段を下って行かなければならない。
もう足は相当疲れていた。荷物がものすごく重く感じる。
そうだ、今日はまだランチもとってない。
ようやく麓にたどり着いたころには、もう今さら鞍馬山を登る気力は残っていなかった。
連結千本鳥居は「すごいパワー」でなく「すごい疲労感」だけで終わってしまった。

つづく

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