甲子園が終わった。
もともと野球は全然興味ないのであまり甲子園もよくわかってないのだが、6年間少年野球に関わったから分かることがある。
冷房の効いた部屋でテレビを見ている分にはピンとこないだろうが、「選手は酷暑の中で結構な厚着でプレーをしている」ということだ。実際に甲子園で試合をしている選手たちは我々の想像以上に暑いはずだ。それは炎天下の気温だけではなく、野球特有のユニフォームにある。
野球というのはとにかく着るものが多く、これは夏でも冬でもあまり変わらない。
息子の少年野球を見ていた時もこれがすごく疑問だった。
どこのチームもそうだが夏場、例え気温が35度だろうが36度だろうが朝から夕方まで炎天下で練習する。市の放送塔から流れてくる「なるべく外出は控えましょう」なんていう放送は完全無視だ。
そして夏だというのにハイソックス、アンダータイツ、アンダーシャツを着こんでその上にユニフォームを着る。
この猛暑なんだからTシャツに短パンでいいじゃないかと思う。
夏はアンダーシャツだけはかろうじて半袖になるが、あるコーチは
「夏場で他のチームに勝つためには長袖のアンダーシャツを着て練習したほうがいい。そうすればバテることもなくなる」
と全く理解不能な迷言を子供たちに言っていた。これだけ熱中症が危ないと言われてるのに頭がおかしいんじゃないかと思った。
とにかく野球業界は古くて頭が固い、というのがいまだにぬぐえない印象だ。
どのチームもそうだろうが単に子供のお父さんというだけですぐにコーチになれという。
おれは野球が好きでも何でもなかったし、細かいルールも分からないし、何よりもあのユニフォームと野球帽が恥ずかしくて嫌だった。だからコーチになることをずっと拒んでいた。しかし球拾いとか車出しは自主的にやっていたが、そういう時は普通に運動できる格好で参加してた。
試合の時はママ連中に混ざって見学していたし、グランド整備の時などは進んでコーチたちの手伝いにも加わっていた。
正式にコーチにならないまでも、それなりに貢献してきたつもりだった。
ある時チーム内のあるコーチが
「試合の時さ、ベンチで見るときも一応帽子はかぶってほしいんだよね。審判団の連中がいろいろうるさくてさ」
と言ってきた。そもそも帽子をかぶること自体あまり好きではなかったが、仕方がないので次の試合の時にはテニスでたまに使っていた帽子をかぶっていた。するとそのコーチがまたやってきて、
「今度からさ、チームの帽子にしてほしいんだよね。審判部長が”あそこに座ってるのは誰だ”っていちいちうるさくてさ」
なんだそれ。
あまりにもバカバカしかったが、それで欲しくもないチーム帽を2,500円も出して買う羽目になった。
その審判部長がどれだけ権力があるのか知らないがいつもエラそうにしていて言葉遣いも横柄だからか、みんなやけに忖度しまくっていた。
おれは基本的に威張る人間は大キライなのだ。
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