第一部 コロナウイルスは今もあなたの隣にいる

アンチエイジング

「じゃあ、この封筒と書類もって明日PCR検査受けに行ってください」
ドクターはクールに言った。
え?PCR検査?おれが・・・?まさかついに本当にコロナにかかった?

時を戻そう。
10月下旬にたまたま見たYoutubeのオリラジ中田敦彦の動画で「よし、おれもヴィーガンを目指そう!1日2食にして量も減らそう!これでおれの体は20代に戻るのだ」と一人でコーフンしていた。

その翌週月曜日、朝起きると軽いめまいがした。めまいは天井が回るいわゆる回転系のめまいで、年に1、2度これまでもあったのだ。ずいぶん前に徹底的に検査したが原因はわからず、発症も頻繁というわけではなくたいてい薬で収まってしまっていたのでそれ以上追及もしなかった。だからその日も「軽いめまい」と自分に言い聞かせ会社に行った。
ランチはセブンイレブンの「大豆スープ」とツナサンド。まあヴィーガン初心者としては上出来だろう。そして夕方、めまいは残っていたがジムに行った。運動すればすっきりすると思ったのだ。夜は当然プロテインのみ(家で少しフルーツを食べたが・・・)。うん、だいぶ食事の量も減っている。

次の日(火曜日)、めまいはしつこく残っていたが仕事上休めず、会社に行った。この日のランチはドトールコーヒーの大豆バーガーとセブンイレブンの野菜スープ。おお完璧じゃないか。そして夜はまたジムに行った。今度こそめまいを吹っ切らなければ・・・。夜はプロテインだけ。

さらに次の日(水曜日)、つまり水曜日。朝はやはりすっきりしなかった。ランチは海鮮丼弁当。まあ今週は魚は良しとしよう。そしてこの日もジムへ。本当は連日行くのは体にとって非効率的らしいがまあせいぜい1時間半くらいのものだ。当然夜はプロテインのみ。

木曜日。体が重い・・・めまいもしつこく残ってる。おかしーなー。まあ体が重いのは連チャンでジム行ったんで単に筋肉疲労でそう感じるんだろう。

金曜日。この日は会社のチャリティーイベントの一環でウォークラリーが行われた。と言っても10人くらいのグループで、会社から上野公園まで行ってまた会社に戻ってくるというだけのもので、10キロ程度を歩き、歩いた距離分×いくらかだかをどこかのNPOに寄付するらしい。しかいたかだか10キロ程度のウォーキングがなぜかしんどく感じ、会社にたどり着いたころには結構ぐったりしてしまった。そしておれはそのまま会社の隣にある耳鼻咽喉クリニックに行った。めまいの薬が欲しかったのだ。
「結局1週間めまいがすっきりしないんです」
「じゃあ、2週間分出しておきますがあまり変わらないようだったらMRI撮りましょうね」

日曜日になると、どうも風邪っぽい。熱を測ると「37.1℃」だった。まさに「微熱」。
日曜日は毎週1時半からテニスレッスンに行っている。約2時間の部活のようなレッスンだがここでおれの思考回路は「今日はゆっくり体を休ませよう」とはならない。むしろその逆で
「ここで汗とともに毒素を体外に排出してしまえばいい」
と考える。これには高校生の時の体験からそう思ってしまうのだ。
高校1年生の冬、期末試験目前で38度の熱を出した。しかし来週テストだから今週を休むわけにはいかない。無理して登校したその日、体育の授業は柔道だった。こんなに熱があって関節も痛いのに柔道かよ・・・と思ったが、そこで大量の汗を流したおれはそれまでの38度の熱が嘘のように消えてしまったのだ。
そういう体験があったのでこの日も「37.1度?そんなの秒で消えるだろう」とおれはテニスに行った。
しかしいくらやっても体が重く、全然すっきりしない。汗のかき方が足りないのか。

いよいよおかしくなったのは夜だった。
まず突然下痢になった。そしてとにかく寒く感じる。これはインフルエンザの時に似ている。
おれは4年位前から冬になるとインフルエンザの予防接種をしていたのでそれ以来、一度もかかっていないが、それまではお約束のように毎年必ずインフルエンザにかかっていた。いや、むしろその方が「自然に逆らわず、人間の免疫はそうやってしっかり罹患して強くなっていくのだ」と勝手に思い込んでいた。にもかかわらず予防接種を打つようになったのには理由がある。インフルエンザにかかるのが2月の下旬とか3月だとそのまま花粉症シーズンに突入してしまい、5月上旬までずっと調子悪い、ということになるからだ。それはQOL(Quality of Life)の観点からも極めて非効率だ。で、4年位前に試しに一度予防接種を受けてみたら、その年はホントにインフルエンザにかからず、それから毎年受けてそれ以来一度もインフルエンザにかからなくなった。しかしそれまで何年間も毎年律義にインフルエンザに罹患していたおれは、インフルエンザにかかるとすぐに自分でわかるようになった。
一番の特徴は、朝や午後なんでもなかったのに夕方ぐらいに一気に具合が悪くなる。この時点で「あ、来た来た!」と結構冷静に自覚できるようになった。そして続いて寒気だ。風呂を追い炊きで熱くしても鳥肌が立つように寒いのだ。その時はたいていすでに38度を超す高熱になっている。

さてこの日、やはり風呂に入っている時に寒く感じていた。
「来たか・・・」
しかしいつもと違うのは体温だった。熱を測ると「37.3℃」。微熱のままだ。え、こんなに寒気を感じるのに?
夜8時半ころ布団に入り、寝ることにした。
夜12時ころに目が覚めたのでまた熱を測ってみると「37.1℃」。なんなんだろうこのまとわりつくような微熱は。
そして月曜日になった。

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