これはもはやSF超大作『1Q84』-村上春樹

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村上春樹『1Q84』文庫本全6巻を読み終えた。
んーーーーー、これはなかなかスゴイ。さすがに何百万部売れたか知らないが、
確かにベストセラーになるだけのことはある。

1年くらい前、いや、もう少し前か、村上春樹の『海辺のカフカ』を読んだ。
初めての村上春樹だった。これがかの有名な村上春樹か・・・SF小説?
面白くないわけではないが、なぜそこまで村上春樹が称賛されるのか
よく分からなかった。そこでやはり村上春樹と言えば『ノルウェイの森』だ。
おれは上下巻買って読んでみた。
しかし読み進めば進むほど、この本のどこがいいのかさっぱり分からなくなった。
それどころか私の中では「村上春樹=つまらん」という図式が出来上がっていった。
だからそれ以降当然他の作品は読んでいない。

そんな中、昨年単行本で出た『1Q84』が絶賛されていた。
分厚いハードカバーだったので、文庫になったら読んでみようと思っていたのだ。

毎日の通勤電車の中で読み続け、今日の朝読み終わった。
これは21世紀の「純愛SFロマンス」である。
ストーリー展開も見事だが、エンディングも日本人らしくなくていい。日本人の書く小説や脚本だと大抵最後はジメッとした終わり方が多く、大抵後味が悪いものが多い。アホな評論家はそれを「ワビ」だの「サビ」だのと言い訳するのだろうが、『1Q84』は見事な着地をしてくれた。

そして6巻という長丁場の中で、自分自身が何度となく己の子供時代に思いをはせてしまった。
そしてそして、何と言っても「月」がとても気になりだした。

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