テニス部 vs ウィークエンドプレーヤー

育児の部屋

毎週日曜日に近所のテニススクールに通っているが、もうかれこれ10年以上経つ。
ずっと息子にもやらせたかったが小学校の時は自治会の少年野球に入ってしまった。
中学になり、本当はバトミントンをやりたかったらしいが男子のバトミントン部が無かったので、本人としては仕方なく軟式テニス部に入った。野球をやっていたのは絶対に有利だったと思うが、中2の時には市の大会で準優勝まで行った。
やはり子供と一緒にやりたかったおれは、自分が行ってるスクールにも一緒に行こうと誘ったが「そんな時間はない」となぜか拒み続けていた。

息子は今年中3になり、部活も3年生は1学期で終了したそうで、ある日「おれも硬式行こうな・・・」とボソッと言った。
「お、やっとその気になったか。行こう行こう!」
気の変わらぬうちにとすぐに体験レッスンに連れて行き、「こいつは軟式テニス部で野球もやっていて・・・」とおれはコーチや同僚(?)にPRした。
息子はすんなり興味を持ってくれてそのまま入会した。

9月から息子と実際に一緒に行き始めた。
さすがに軟式ではあるが部活でテニスをやっていただけあってなかなか上手い。
他のスクール生よりも確かに上手い。むしろ明らかに手加減している。
おれも一応父親としての威厳を示さねば頑張るのだがどうも息子の方が余裕を見せている。

「こいつ・・・もしかしたらおれより上手い・・・?」

一応おれだって10年以上やってはいるのだ。凝り性の性格もあって、レッスンDVDとかもずいぶん買って研究したり、有料のオープンレッスンなんかにも参加したりしながら地道な技術向上をコツコツとやってきたつもりだった。いくら部活といってもこっちだって時間もお金も相当投資しているのだ。それが中学で軟式をちょっとやっただけの子供に負けるわけがない・・・。しかし回を重ねるごとにそれは次第に否定できなくなってきた。
なぜだろう・・・そんなことを考えているうちにふと気がついた。

おれは大人になってからテニスを始めたので、当然「テニススクール」というものに通っていたのだ。
それはたいてい週末で1時間半のレッスン(今のスクールは2時間)。いわゆる「ウィークエンドプレーヤー」というやつだ。
冷静に考えてみよう。

おれ
週1回×2時間×4週=8時間/月
8時間×12カ月=96時間/年

一方息子はというと
週5日×2時間×4週=40時間/月
40時間×12カ月=480時間/年

なんと年間で5倍の量をこなしているのだ。
さらに計算してみよう。

おれ
96時間/年×10年=960時間
息子
480時間/年×2.5年=1200時間!

なんと、息子の方がおれの10年間よりもテニスに費やしてる時間が既に多くなっていたのだ。
おまけに6年間も少年野球をやっていた。ラケットよりもはるかに細いあのバットにボールを当てる技術を学んできている。
これはかなうわけがない。

初めてテニスをやり始めた時、あるいは今でもそうだが中学や高校でテニス部だった奴は他のスクール生徒と何かが違うと感じていた。だから自分の目標はテニス部出身者と対等に対峙できることを目指してきた。
今までは「テニス部出身者は毎日ボールを打ってりゃ、そりゃ違うよね」と漠然に考えていたが、こうやって冷静に計算してみると、大人になってから始めた人間とテニス部では練習に費やした絶対量がもう絶望的に違う。勝てるわけがないのだ。

「いずれおれよりも上手くなるのだろう。そうなったらちょっと寂しくもあるが子供は親を乗り越えていかなければな」などといっぱしのことを考えていたが、ふたを開けて見れば「いずれ」でもなんでもなく「お前はすでに抜かれている」状態だった。

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