工藤静香の実力

最近Youtubeで頻繁に工藤静香のコンサート動画を見ている。
いずれ消されちゃうかもしれないが、今、彼女の全盛期であった1989年頃から今年までのおよそ30年間のコンサート動画が見れる。
別に私が工藤静香の熱烈なファンというわけではない。
白状すると確かにおれはずっーーと昔、工藤静香の隠れファンではあった。CDもよく聴いたしコンサートビデオも持っていた。歌も上手いと思ったがビジュアル的にもいいと思っていた。

いま改めて彼女の動画を見ると、全盛期の頃はいわゆるアイドルの中でも抜きんでていた。
最初は「おニャン子クラブ」のメンバーで秋元康に「後ろゆびさされ隊」などという訳の分からないユニットを組まされたりしていたが、ソロになってぐんぐん頭角を現していった。
当然だ。他の素人メンバーとは実力もオーラも格が違う。30年前の工藤静香はちょっとケタ違いにかわいかった。木村拓哉がお嫁さんにしたかった気持ちもよくわかる。

しかし時代が流れ、キムタクと結婚し、時々テレビでは見かけていたがなんか魔女みたいになってきて歌い方も心なしか魔女みたいになってきていたように感じていた。「魔女」といえば中島みゆきだ。この人もいつ頃からか魔女化し、初期のファンだった私にしてみればなんであんな歌い方をするんだろうと次第に興味も関心も無くなっていった。同じように工藤静香にも興味も関心も無くなっていった。

何年か前にYoutubeで「工藤静香デビュー15周年記念」だかのライブ動画が上がっているのを見たが、この頃は完全にファンを卒業しており、むしろ「今さら」感を感じたものだった。

なぜ急に最近動画をまた見るようになったかと言うと、それは社内での他愛のない会話からだった。
そいつはアンチ工藤静香で、「最近娘と一緒にインスタに出てきたりYoutubeに出たりして、もうそういうの止めればいいのに」というようなことをもっと激しい表現にして吐き捨てていた。
最初は同調して「そりゃそうだよな・・・」などと思っていた。そして何気にどんな動画上げてるのかと思って検索してみたら、デビュー当時から現在に至るまでの動画が上がっていたというわけだ。

しかしそれらの動画を見ていて思った。
1989年～1992年くらいまでのは全盛期だと思っていたのだが、その10年後の1997年～99年の方がさらにパワーアップしている。デビュー15周年のコンサートは今は無きSIBUYA-AX。ここで甲斐よしひろと森恵のライブを見たことがある。同じ会場での工藤静香のライブ、改めて観ると結構スゴい。これ生で見たらきっと圧倒されるだろう。
でさらに25周年コンサート、30周年コンサート、一番最近のコンサート動画はデビュー35周年コンサートのようだ。
改めて何がスゴイかと言うと、たいてい往年のスターも年齢とともにどうしてもボーカルが衰えてくる。しかし工藤静香のコンサート動画を見てると、その劣化度が極めて少ないように思う。てゆーかこの人は最初からアイドルなんかではなく歌で勝負する「ボーカリスト」なのだ。よくよくコンサートの動画を見ていくと、これ実際生で聞いたら声量とかスゴイだろうなと思う。毎回のバックバンドも洗練されてる。工藤静香は「アーティスト」「ミュージシャン」としてもっと評価されてもいいはずだ。
年齢を重ね、今の外見がどうこう言う人もいるが大きなお世話だ。
が、目の周りのメイクを少し薄くして髪ももう少し短くしたらもっと若々しく見えるのではないかと思う。大きなお世話か・・・。