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エッセイ

絆(きずな) ※ちょっと長いのでPC閲覧推奨

私の姉は27歳の時に結婚した。相手は36歳の岩手県出身の起業家だった。魚介類の輸入を手がけていたのだと思うが、自信に溢れた人だった。姉は短大卒業後、教授の勧めでその大学に残り、管理栄養士となりしばらく大学で働いていたが、83年に開催された「...
隣人トラブル

第12話 平和が戻る日②

そしてついに裏の家が引っ越した。我が家に平和な日々が戻ってきた。年末にうれしいニュースだ。思い起こせば11ヶ月前、裏のジジイの突然の襲撃以来、なんとも居心地の悪さを引きずりながら今日まで来てしまった。
転職日記

転職日記|入社2か月目の理不尽

入社して2ヶ月が過ぎたとある土曜日だった。その頃会社は月3回土曜日出社だったが、土曜日に関しては出社時間も退社時間も適当で、みんな10時ぐらいにやってきては3時くらいに帰っていった。その日、おれはコンサートに行く予定だった。昔からファンだったシンガーソングライターの「きくち寛」が久しぶりに東京でライブをやることになっていたのだ。
転職日記

転職日記|展示会という仕事

私の転職した会社は「新聞社」ではあったが、同時に「展示会」というものをやっていた。前職でいえば、出展していた側だが、今度は主催者だ。この展示会については他の社員からもいろいろ噂は聞いていた。「この会社は春に辞める人が多い」というものだった。展示会はたいてい3月に行われていたのだが、これで完全に疲弊してしまい辞めていくのだという。
転職日記

転職日記|意地悪な女

「会社」シリーズを書き始めて分かったことがあるのだが、入社当時のことを思い出していると、うつになりそうだ。入社一年目はとにかく辛かった。だから無意識に思い出さないようにしていたのかもしれない。しかし思い出す作業をしていると、かなり鮮明に記憶していることに我ながら驚く。と同時に当時の情景や感情までもが蘇ってくるので、それはそれで結構きつい。
転職日記

転職日記|ストレス特集

4月号は「ストレス」の特集だという。そもそも紙面の作り方の初歩的なことを理解してないので、何をどうすればいいのか全く分からなかったが、「じゃあ今回は初めてだからおれと組むか」と社長が言った。先輩の女は「最初はね、薬局とかたくさん行ってこなきゃダメ」という。取材の申込み方や取材方法そのものがわからないおれは聞いてみた。
転職日記

転職日記|緊張と悲しみの第1日目

転職した初日は1991年3月1日。これは今でも鮮明に覚えている。就業時間は9時半からだった。それまでの会社では8時半までに両国まで行かなければならなかったので、その部分はありがたかった。
転職日記

転職日記|業界新聞の面接…②

JRの神田駅から10分ほど歩いたところにその会社はあった。ビルの6Fと7Fを使っており、おれはまず「受付」と書いてあった6Fに行った。エレベーターを降りると別にそこに受付があるわけではなかった。オフィスに入っていくと、人はまばらでまったりと自分の世界の仕事をしているようだった。おれが入っていっても誰も気に留めるでもない。
転職日記

転職日記|業界新聞のお仕事

今までの18年間を今振り返ってみると、楽しかったと思える記憶がほとんどないことに愕然とする。確かに鍛えられはした。最初に入った会社が9時5時ノルマなし残業なし休日出勤もちろんなしという、ぬるま湯どころか温泉と言ったほうがいいくらいの会社だったが、
転職日記

転職日記|業界新聞の面接…①

まもなく2011年だ。バブル真っ只中(というより峠を越え始めた?)の1991年3月に転職したから約20年の歳月が経ってしまったことになる。厳密に言えば一昨年、同じグループ内の別会社に再び転職となったのだが、オフィスも同じで単に机が5mくらい移動しただけなので、
隣人トラブル

第11話 平和が戻る日

ジジイの家の売却については、以前からインターネットでも確認できた。画像つきで売りに出されていた。われわれ夫婦はひそかにこれを定期的にチェックし、一日でも早く売れ、一日も早くジジイが裏からいなくなることを願っていた。
社畜日記

営業日記|あぶない営業パターン

突然営業の電話がかかってきた。 「DMの発送を格安でやります。お話だけでも聞いてもらえませんか」 というので話しを聞くことにした。約束の時間の15分も前にその営業マンはやってきた。肩書きには「マネージャー」とあった。そいつのヘアスタイルもちょっと個性的だったが、
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