面白いけどタイトルが残念『愛の不時着』

映画の部屋

『愛の不時着』・・・なんだこのタイトルは。
もうちょっと他に思いつかなかったのだろうか。
実際このタイトルでおれは見るのをずっと敬遠していたのだ。
「最近何みてるの?」
と聞かれても
「愛の不時着・・・」
と答えるのはかなり勇気がいる。
しかし会社の後輩もAIチャットも「絶対面白い」と勧めてくる。
そこまで言うならと思って第1話を観てみた。
Netflixの独占配信らしい。
2020年2月から配信されてるというからもう3年も前のドラマなのか。


最初の印象ではヒロイン役のソン・イェジンがどうも気に入らなかった。
振る舞いやセリフがなぜかいちいち鼻につくのだ。
韓国なら他にも適役の女優、いくらでもいただろうに。

しかし2話、3話と進むとやっぱりハマってしまった。
前言撤回、ヒロインはやっぱりソン・イェジン以外に適役はいない。
実にいい演技をする。
実際このドラマの後、ソン・イェジンと相手役だったイケメン男優のヒョンビンは本当に結婚してしまったらしい。


物語は現代の韓国と北朝鮮が舞台。
韓国の超セレブ女社長と北朝鮮軍部の御曹司の恋物語、と言うと途端に安っぽく感じてしまうが結論を下すのは早い。
超セレブの化粧品会社の女社長が操縦するパラグライダーが竜巻に巻き込まれ(普通はここで死ぬだろ)、不時着したところが北朝鮮だった、という設定で始まる。

当然のごとく第一発見者は軍事境界線で警備の任務にあたっていたイケメン軍人。
この二人の間に恋が芽生える、という展開はもちろん簡単に想像がついたが、もちろんそれで話は終わらない。
普通に考えて韓国と北朝鮮では恋が成就してハッピーエンドに終わるわけがない。

貴族と平民とかの階級の違いで許されぬ恋ドラマは多々あったろうが、今回は韓国と北朝鮮。
もうそれだけで絶望的だ。
駆け落ちすら不可能な状況だ。

ただの「叶わぬ恋」で終わるなら何の面白みもないが、最近の韓国ドラマ、そう簡単に悲恋のままでは終わらせない。
このネタをよくこんな16話もの手の込んだ作品に出来たものだと感心する。

基本的には「一難去ってまた一難」の形で進んで行くが、話が進むにつれ「韓国と北朝鮮はなんとか統一できないものだろうか」とプチ感情移入してしまった。

ストーリーや脚本も良く練られているし、やっぱりなんといっても俳優たちの演技が上手い。
主役はもちろんそれを支える脇役たちの演技が上手すぎる。
韓国ドラマを見ているとつくづく感じるのだが、日本のドラマ界は完全に後れを取ってる。
脚本も俳優たちの演技も予算のかけ方も全然違う。



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