『シン・ウルトラマン』の完成度

映画の部屋

『シン・ウルトラマン』の2回目を見た。
なぜ同じ映画をしかもこんな短期間に2度も見るのか。以前の自分だったら考えられない行動だ。
初回で見た時はあまりに展開が早く、映像も内容も早送りを見ているようでなんともフラストレーションが残った。よくできてる感はあったが、もっと大事な何かを見逃しているような気がしてた。
初回を見終わった後、Youtubeで解説動画を見ていくと「なるほどなるほどそういうことか」と少し状況が分かってきた。同時にその辺を踏まえてもう一度見たい、という気持ちが大きくなっていった。

土曜日の午前8:50。TOHOシネマズ日本橋だ。実は前日会社に忘れ物をしてそれを取りに行くついでに見てしまおうと思ったのだ。
劇場は9時前にもかかわらず意外に人が多かった。

ここからネタバレ。
ウルトラQ のタイトルバックから始まり、最初にウルトラマンが登場するシーン。これはやっぱりなかなかいい、というかかないいい!基本的にウルトラマンに表情はないはずだが、なぜか冷たく感じる。「おれ別に人間の味方じゃないし」という雰囲気だ。
そしてあっという間に斎藤工がウルトラマンだとバレてしまうのも早すぎてこれでいいのかと心配になる。
初回に見た時はよくわからなかったが、ザラブ星人やメフィラス星人と戦う時の動きはエヴァンゲリオンそのものじゃないか。
ザラブ星人やメフィラス星人が日本政府と密約を結ぶ、という設定。ここはやっぱりいただけない。
なぜ圧倒的科学力をもった外星人(宇宙人のことをこう呼んでいた)がわざわざ人間ごときと密約など結ぶ必要があるのか。
まあ物語を展開していくにはその方が手っ取り早いからか。
で、終盤で登場するゾーフィ(TV版ではゾフィー。ウルトラ兄弟の長男)が地球を滅ぼすためにゼットンを連れてきた、という設定は素晴らしい。もちろんゾーフィは「ウルトラ兄弟」などという子供向けの設定ではない。ウルトラマンに向かい「人間は進化できないのでゼットンで地球を消滅させる。地球が一つ無くなったところで宇宙は何一つ困らない」というセリフも印象的だ。
ここではゼットンは怪獣ではなく組み立て式ミサイル兵器のようなものだが、宇宙に浮かぶその姿、これどこかで見たぞ。そう、まさにエヴァンゲリオンの中のサードインパクトの序盤と同じじゃないか。そしてウルトラマンが命を懸けてゼットンを排除するためにブラックホールのような中へ弾き飛ばされていくところはもうサードインパクトそのもの。やるな庵野秀明!
エンディングの納め方もエヴァの時のような「こんな終わり方ねーよ!」というのもではなく、きわめてスマートだった。
そしてやっぱりウルトラマンの表情、正義の味方でも人類の味方でもないぞというクールさが大人心を満足させてくれた。
しいて言うならなぜバルタン星人を出さなかったのか・・・。

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