3年ほど前に、加圧トレーニングにジムに週一で通いだした。
ここしばらく運動といえば週一のテニスくらいしかやってなく、筋力も基礎代謝も年々落ちていくのをただあきらめるというのが嫌だったのと、もはや自力で何とかするということが不可能だと痛感していたのだ。そんな意志の強さは高校生までだ。
なぜ加圧か。普通のスポーツジムでもいいではないか。
それは効率を求めたからに他ならない。
「30分の加圧トレーニングで2時間の通常のトレーニングと同じ効果」というのが確かうたい文句だったと思う。
血流を制御することにより乳酸がすぐに溜まり、その結果成長ホルモンが大量に出る、というような理屈ではなかったか。
専門家に言わせればもっと複雑な理論があるのだろうがまあおおむねあっているだろう。
多くのアスリートがこのトレーニングを採用し、水道橋博士の著書「筋肉バカの壁」にも紹介されていた。
時間の無い私にとってはうってつけのトレーニング方法だ。
ただしこれはどこも料金が高い。1回5,000円~8,000円くらいする。週1回行ったら月20,000~30,000円もかかってしまう。 いくら効率的と言ってもこれは現実的ではない。
そんな中で格安の加圧ジムを見つけた。
場所は会社の一つとなりの駅、つまり帰り道で、駅からは30秒のビルの2Fにあった。
3つくらいコースがあったが、オーソドックスなのは20~30分加圧トレーニングをやった後、なぜかキックミットを使ってのミットトレーニングが15分くらいやるのだ。
トレーニングには当然血流を絞るための「加圧ベルト」というのを使うが、これが結構痛いくらいに締め付けられる。まず上半身からで、二の腕の付け根に装着するのだが、腕はすぐにしびれてくる。
こんなことして大丈夫なんだろうか。これで力を入れて踏ん張ったりしたら脳の血管が切れたりしないのだろうか。
しかしトレーナーによるとそういう事故は過去一度もないそうだ。
このベルトを両腕の付け根に装着すると、それだけで腕立て伏せの10回が相当キツくなる。たった3キロのダンベルが上がらなくなる。
初めてやった時は、それから5日間は腕が上がらないほどの強度の筋肉痛になった。
上半身を15分くらいやった後は腿(もも)の付け根にベルトを着け、今度は下半身の筋トレだ。
加圧トレーニングの30分間でほぼ力を使い果たす。
この後ミットトレーニングをやるのは、加圧の後は体脂肪が燃焼しやすいからだという。
トレーニングは全てマンツーマンで行われる。マンツーマンというのは、要は見張られてるわけでズルができない。
これはつらい。「あと10回」「もう5回」とトレーナーは結構追い込んでくる。限界までやらせようとする。辛い顔をしてもだいたいバレる。
そんな感じで40分から45分の一連のメニューが終わると、完全に放心状態になる。
トレーニングが終わっても疲れすぎてとてもすぐに帰るなんて気力がわかない。大体10分くらいぼーっとして、それからよろよろと立ちあがり、着替えて帰る、という感じだ。
約1年間、月4回で通い、次の1年は行かず、そして昨年また1年間くらい通ったので実質2年くらいか。
で、私の体はライザップのようになったかといえばまったくそんなことはない。
もっと言ってしまえばパッと見、ビフォーアフターはほとんどわからない。
体重や体脂肪に劇的な変化があったわけでもない。
ただ、これは加圧トレーニングが無意味と言うわけではなく、「週1回の加圧トレーニングでは絶対量が足りない」というのが私の実感だ。自分にどれだけ効果があったのかは分からないのだが、それでもこれは大きなポテンシャルをもった画期的なトレーニング方法だと今でも思っている。
私はライザップボディにはなれなかったが、ライザップをやった人がリバウンド防止にこのジムに通ってる人もいるそうだ。
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