浅草で本格ラーメン400円の奇跡

グルメの部屋

浅草の仲見世通りを抜け、つくばエクスプレスの駅に向かって歩いて行ったところに小さなカウンターだけのラーメン屋がある。「肉厚わんたん麺と手作り焼売 ら麺亭」という店で、
ドン・キホーテのすぐ近くで、立地的にはなかなか便利なところだが、食べログだと3.59の評価だ。
いや、問題はその評価以上に「値段」にある。この立地で醤油ラーメンがなんと400円!ここは東京23区内だ。台東区浅草の、それもかなりの好立地でなんでこの値段で提供できるのだろう。
こういう場合、「まあ値段なりだよね」というものを出す場合が多いが、実際行ってみて驚いた。なかなかのものを提供している。ちなみに私は「味噌ラーメン650円」を注文したが、ノーマルで写真の通りだ。コーンもモヤシもチャーシューも入って完全なフル装備だ。

スープだって真っ向勝負している。食べログのメニュー紹介のところの味噌ラーメンの部分では
「ラーメン業界のレジェンドでお馴染みの、ら麺亭総帥【松本光昭】が作り上げた秘伝の味噌ダレには、北海道産紅一点味噌、国産豚の挽肉、すりおろしてペースト状にした人参&玉ねぎ&にんにく&生姜、他に数種類の調味料を入れ、仕上げにバターを加えて出来た物を数日冷蔵庫で寝かせてから使用しています」と記されている。企業努力がハンパじゃない。
そもそも都内のラーメン屋で味噌ラーメンを650円で提供できる店なんて他にあるのだろうか。一番人気らしい「ワンタン麺」も650円。これは凄いね。

昔、私の地元、八王子には「100円ラーメン」の店があった。JR西八王子駅前で「満福亭」と言ったが、2011年についに閉店した。豪華とは言えないが100円で提供できること自体が奇跡であった。
私のおぼろげな記憶では、1980年代前半あたりで全国のラーメン業界がまるで申し合わせたかのように一斉に「最低価格300円」に値上げした。「なんで特に具もたいして入ってないラーメンが300円?」と思ったが、その後価格はどんどん上昇していつの間にか「醤油ラーメン全国標準価格500円」になり、いまや700~800円が当たり前となった。強気の店ならもっととる。ランチ時なら定食を食べるよりも高い。高くても納得のいくものを出してくれるならいいのだが、中にはインスタントラーメンにも負けてると思われるものだって少なくない。


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