ある意味スゴい『ゼロ・グラビティ』

映画の部屋

最近CMでよく見かけて、こんなの観たらトラウマになる、と思っていた映画『ゼロ・グラビティ』を観た。
宇宙ステーションで作業中に命綱が切れて宇宙空間に放り出されてしまうという、想像しただけでもおぞましいシチュエーションだ。こんなの全く見るつもりはなかったんだが、会社の同僚が「IMAXで観るとスゴイ」と教えてくれたのだ。IMAXか。それは興味あるなぁ。

2年か3年前になるか、『アバター』を3Dで観た時、その映像は感動ものの新体験だった。同じ3DでもIMAXの3Dはさらに上をいくという。ちなみにこの『ゼロ・グラビティ』だと宇宙酔いも疑似体験できるようなことがネットに書かれていた。

会社の近くでIMAXの観れる劇場を探すと、「木場109」というところでやっていた。会社から15分くらいだ。
そこで私は金曜日、21:05スタートの最終部を見に行った。
入り口でアバターの時のような3Dメガネを渡され、席についた。

まもなく本編が始まった。
映像は確かにスゴイが、普通の3DとIMAXの3Dの差が正直言うとよくわからない。
IMAXシアターはどこの席でも同じ臨場感が味わえるそうだが、ちょうど中央あたりに座っていたのでそれもよく分からない。

アメリカ映画らしく、「そんなのあるわけないだろ」的な展開が満載で、おそらく多くの人が予想した通りのストーリーだったと思う。結末の強引さは「アルマゲドン」のようだった。
要は3Dのために無理やり宇宙もののストーリーを作ったんじゃないかとさえ思えた。
私の中の結論としては「普通の3Dでもいいんじゃない?」という感じだな。

劇場の感動でいえば、遠い昔、銀座の確か歌舞伎座の前だったと思うが、「テアトル東京」という劇場があった。
「シネラマ」と謳っていて、当時は何の事だかさっぱり分らなかったが収容人数も確か都内で最大、つまり日本最大だったと思う。
通常の映画館だと、普通舞台があってそこにスクリーンがあるが、この劇場にはその舞台が無く、床から天井まで巨大なスクリーンが、大きく湾曲しながら客席の方までせり出している。
私はここで『スターウォーズ』の2作目を割と前方の方で観た。
この位置だとスクリーンがちょうど自分の両サイドまで来るのだ。するとどうなるか。
宇宙での戦闘シーンなどで、ミサイルがまさに自分の横を通り過ぎていく感覚だ。
これを3Dメガネをかけなくても実現した当時の技術は、それはそれでスゴイと思うのだが、この「シネラマ」というのは、理由は分からないがほどなく日本から絶滅してしまった。

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