「アポロ18」という映画を観に行った。
映画に1,800円も出すなんて「アバター」以来だろう。
この映画の公開情報はスマホのアプリでずいぶん前に知っていたのだ。
その紹介文には
「アポロ計画にまつわる陰謀説を背景に、公式には存在していない「アポロ18号」の乗組員が月面で遭遇した事件を描くSFサスペンス。1961年から72年にかけて計6回の有人月面着陸を成功させたアポロ計画は、アポロ17号を最後に突然打ち切られる。しかし、極秘に記録された映像フィルムの中には、存在しないはずのアポロ18号が月面に着陸し、乗組員が恐るべき事件に直面する様子が映し出されていた……」
これは観ないわけにはいかない。何といっても疑惑だらけのアポロ計画にまつわる話だ。
相当話題になるだろうな。場合によっちゃ、米国の圧力で上映禁止になったりして。
実際には4月14日に公開されたはずだが、そんな話はまるで聞こえてこなかった。
金曜夕刊の映画の広告にも出てこない。
なんでだろう、おかしーなー。
インターネットで調べてみると、なんと東京ではたった2つの映画館でしか上映してない。
うーん本当に米国政府から圧力がかかったのだろうか・・・。
しかしレビューのコメントを見ていくと前評判は散々だった。
「程度の低いホラー」
ホラー?SFじゃないのか?
「フィクションにもほどがある。あんまりの内容で、NASAが協力しなかったのもうなずける」
なるほど、こうやって前評判を落としてなるべく多くの人に見せたくないというわけか。
まさに米国政府のやり方じゃないか。
これは自分の目で確かめる必要がある。本当にフィクションかどうかは私が判断する!
小雨の降る金曜日の夜7時、渋谷のビックカメラ9Fにある劇場に最終回で入ったのだが、客は20人足らずであった。
ドキュメンタリータッチの構成で約1時間30分。
当時のアポロの映像が出てくる。
うわーなんかきれいだなー・・・・・。
お、ついにアポロ18号か・・・
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ん?・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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むむむ・・・・・・・・・・・・・・・
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うーん・・・・・・・・・・・・・・・・
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(エンドロール)
終わった時、私はかなりぐったりしてしまった。
なんと後味の悪い映画だろう。レビューには「SFホラー」と書いてあったが、SFでもなければホラーでもない。
「本当にあった怖い話」かも知れないし「完全なるフィクション」かも知れない。
これだけ後味の悪い終わり方というのは、少なからず本当にあったことを「フィクションですが・・・」ということにして世に出したのではないだろうか。製作したのは一応アメリカ人だし、フィクションだったらエンディングにもう少しハッピーな要素があってしかるべきではなかったか。
エンターテイメント性ゼロである。事実は小説よりも悲惨ということか。
それにしてもちょっとこの終わり方はあんまりだ。観た者にトラウマを残しそうなエンディングだった。
人間が月に行った、ということ自体「嘘である」という説もあり、それは「カプリコン・1」という映画でも十分示唆される話である。
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