エッセイ

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隣人トラブル

第八話 話しは終わらない

先週末に我が家に戻ったおれたちは、とりあえず何事も起こらない状態で暮らしていた。しかし妻は相変わらず呼び鈴の音は恐怖で、家からの出入りも玄関ではなく勝手口を使っているようだ。 それにしても裏のオヤジの家族から何の連絡も来ない。どういうわけだ。
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第七話 このまま終わってしまうのか

我が家に戻ってきた。裏の家に向かっている窓はすべて白い板で覆われていた。ちょっとそれは異様な光景だった。家に入ると留守電がOFFになっていた。妻に聞くと 「脅迫電話とか入っているといやだから切っておいた」 なんてことを・・・もしかしたら裏の親父の息子から電話があったかもしれないのに・・・。 
隣人トラブル

第六話 燃える闘魂、鎮火!

我が家以外にも被害者がいる、と分かった時点で妻の態度が変わった。 「昔からそういう性格の人でさ、周りにも被害を被ってる人がいるのなら、うちが事を大きくして刺激しないほうがいいんじゃないの」言い換えれば「泣き寝入り」というやつではないか。
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第五話 病気じゃない??

高校時代の戦友から「市役所の職員が面談に行ったのなら、面談記録が残っているはずだ。それを証拠として写しをもらっておくといい」とアドバイスがあった。 おれは早速市役所に電話した。「ああ、ありますよ。だけどこれは業務上、知りえた情報、ということになるのでお見せするわけには行きません。個人情報保護法に抵触します」 
隣人トラブル

第四話 このままでは終われない

「今日中に電話します」 と市役所の人は言っていたが、なかなか電話はかかってこなかった。5時近くなったので、こっちから電話してみた。「●●はまだ訪問からまだ帰ってきておりません」 おおそうか、まだ調査中か・・・。でも市役所なんて5時過ぎたらたちまち終わっちゃうんじゃないだろうか。
隣人トラブル

第三話 緊急避難 

突然の隣人の襲撃から一夜明けた月曜日、妻はついに一睡もできなかったようだ。おれはまず市役所に行った。受付の案内板を見ると、確かに「高齢介護課」という部署があった。そこに行って事情を説明すると、奥から別の人が出てきた。「犯人」の簡単なデータをプリントしていた。
隣人トラブル

第二話 戦いはこれからだ

一夜明けて、今日一日会社を休みいろいろ動いて新たな話も聞いた。そして新たな事実が浮かび上がって来た。許せん!おれは今、静かにしかし熱く、今後の対策を練っている。今日の夜10時半に法律と国家権力に精通している高校時代の友人Hと作戦会議だ。
隣人トラブル

第一話 隣人トラブル勃発! 

ドアを開けると回覧板ではなく、そこには裏の家に一人住まいをしているS老人(と言っても70歳前後か?)が妙な表情をして立っていた。この人に回覧板をまわしに行くことはあっても、向こうから来ることは初めてだった。回覧板を回しに行くと、いつもうちの子供におせんべなどをくれたものだった。
エッセイ

肉離れ

昨年に引き続き、今年も年末にテニススクールの草テニス試合に出ることになっていた。少しでも体重が落ちればよりボールに追いつきやすくなるだろうと考えたおれは、徹底的なカロリー制限に加え、週2回くらいの夜のランニングも始めた。
エッセイ

男尊女卑

「あなたは基本的に男尊女卑ですよね」突然会社で前に座っている女がおれに言った。おれは我が耳を疑った。「男尊女卑?誰が?」こいつは何を言い出すんだ。勘違いもはなはだしい。私ほど女性を尊重する男性は珍しいんじゃないかとさえ思う。そうか、こいつは「男尊女卑」の意味をよく分ってないんだろう・・・。
エッセイ

子熊と戦った男

東京・奥多摩で登山家がクマに襲われ大怪我をしたそうだ。八王子出身のおれは、奥多摩にはツキノワグマがいる、ということは昔から聞いていた。仕事でもよく奥多摩には行ったが、さすがに車道には出てこなかったので実際に見たことは無かった。ツキノワグマ。のどもとが白くて、穏やかな顔を想像しないだろうか。しかし実際はそんな絵本のような話ではない。
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