人間 VS 人工知能 敵か味方か美女AIロボット『エクス・マキナ』

映画の部屋

篠原涼子の「ハケンの品格」の最終回で、大前春子は「A.Iにはさぼる、ということができません。さぼるとかムダは人間にしかできません」と言っていたが、本当にそうだろうか。さぼることや無駄な行為もビッグデータでA.Iに学習させてしまえば簡単に再現できそうな気もするのだが。
人工知能の映画はけっこうたくさんあると思うが、パッケージが印象的だったのが『エクス・マキナ』だった。2016年のイギリス映画らしいが賞もたくさん取っているようだ。

大手検索サービスの会社社長、おそらくモデルはgoogleの社長ではないだろうか、彼が作った女性型A.Iロボットの「エヴァ」。人工皮膚と服とかつらをかぶれば人間と寸分違わぬ完成度で「いい女」に仕上がる。ほぼ人間の「エヴァ」に主人公の青年は心を奪われる。この間見た別の映画ではロボットではないがやはり主人公がA.Iに恋をしたし、『僕の彼女はサイボーグ』ではリアルのび太の小出恵介がA.I美女ロボットの綾瀬はるかに恋をした。リアルの世界でもアキバの住人たちは2次元キャラに恋をするという。これはある意味現実逃避なのだろうか。

この『エクス・マキナ』では、青年がロボットに恋をしようがハッピーエンドなんかでは終わらせない。それどころかなんとこのA.Iロボット、人間をたぶらかし、人間の思考の裏をかく。A.Iロボット同士がヒソヒソ話をしている姿は不気味に恐ろしかった。A.I同士で作戦を練られたら人間なんか絶対かなわないだろう。ネタバレになるから結末は言わないが、結構ゾッとする終わり方だった。「エヴァ」は一体どうなってしまうのだろう。

現実的にA.Iロボットが人間と見間違うほど精巧に作られるようになるのは100年後か200年後かあるいはもっと先か、それとも不可能か。いやいや50年後には実現しているよという話なのか分からないが、クローン技術に似た危険性はないのだろうか。そんな精巧なA.Iロボットができてしまったら、本当にこれを恋愛対象として錯覚する奴が相当数出てくるんじゃないだろうか。さらにA.Iが学習し、「環境問題を解決する方法」を計算した結果、地球を守るためには人間を駆逐することが一番効果的と結論づけたらまさにターミネーターの世界になる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました