オフィス街のお弁当

グルメの部屋

会社の入っているビルのすぐ隣に地下へ下りる階段がある。
そこを降りると飲み屋だかBarだか、とにかく飲食店があるらしいのだが、表には店名の看板しか出てないので具体的に何の店、というのが今までよくわからなかった。それがここ1週間くらい、突然階段の上にテーブルを出し、お弁当がいくつか並べているようになった。

基本無人で「お会計は階段下のお店まで」みたいなことが書いてあったが、今日は朝からさらにテーブルが足されていた。そうか、昼は直接販売するんだな。

さっそく12時少し前に行ってみると、すでに5~6人が群がっていた。種類も増え、手書きのPOPも用意されていて、そこには「本気でお弁当作りました!」と書かれていた。並べられたお弁当を見ると、どれも見るからに「やるな!」と思わせるビジュアルで、コンビニ弁当とはその差歴然、といった感じだった。

しかし・・・

価格がほとんど800円台。いや、そりゃコンビニの大量生産弁当とは違うんだろうけど、やはりそこはあくまでも「お弁当」なのだ。立場をわきまえてほしい。800円出したら店内で食べるのと変わらないじゃないか。テイクアウトできてしかも割安なのが「お弁当」の正しい在り方ではないか。

私はその足で駅向こうの商店街へ行ってみた。すると同じようにいくつもの飲食店が店先でお弁当販売を開始していた。これは彼らにとっても一つのビジネスチャンスと言える。

コロナ予防⇒密の予防⇒社内で食べる⇒お弁当が必要

そう、まさにテイクアウトのニーズが急増しているのだ。

さらに、その店の料理の実力を見せるいいチャンスではないか!

今まで入ったことのない店が弁当を売っている⇒それを食べた人が「お、これうまいじゃん」⇒自粛明けの暁には同僚を誘ってその店に行く⇒味が好評で歓送迎会なんかにも利用される⇒食べログへ投稿&評価アップ

新規獲得のチャンスである。

商店街にある店先のお弁当を見て回って気がついたのだが、どの店もたいてい750円とか800円、またそれ以上の価格設定だった。隣の地下の店が特別高かったわけではなく、相場として同じような料金だっただけの話だった。しかしなんか足元を見られているようで納得がいかない。種類だって「唐揚げ弁当」とか「生姜焼き弁当」とかありふれた内容が多い。それだけの値段をつけるならもっとオリジナリティがほしい。

自分の感覚としては、お弁当は高くても600円以内であるべきだ。お弁当に800円出すというのはラーメンに1000円出すのと同じくらい勇気がいる。これで「まあ、普通よりはちょっと美味しいかな」程度では許されない。そこには「やっぱり全然違うよ、だまされたと思って買ってみなよ」と人に勧められるインパクトがなければ納得いかない。

結局色々見てまわった中で、唯一「600円均一」と書かれた店を発見した。5種類くらいあり、どれもいい感じにおいしそうだった。

迷った挙句、「焼き魚ミックス弁当」を選んだが、まあ十分納得いく内容であった。

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