大人向け特撮に生まれ変わった『シン・ウルトラマン』

映画の部屋

『シン・ウルトラマン』だ。
もちろんエヴァンゲリオンの庵野秀明監督によるリメイク作品。東宝が手掛けてきた「ゴジラ」シリーズが壊滅的なマンネリ化を脱せず、そこにド迫力のハリウッド版「ゴジラ」が登場し、もう日本のゴジラはダメかと思っていたところに庵野秀明が『シン・ゴジラ』として見事に甦らせた実績がある。

今度は「ウルトラマン」を『シン・ウルトラマン』として生まれ変わらせるのだ。
レビューの評価もかなり高く、公開から1カ月過ぎてるのに劇場はそこそこ混んでるようだ。

ついこの間まで中田敦彦Youtube大学の影響で再びエヴァンゲリオンにハマり、先週Amazonプライムで『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を見たばかりだった。
ただでさえ難解なエヴァンゲリオンも中田敦彦の解説によりだいぶ理解したつもりだったが、この最終版『シン・エヴァンゲリオン劇場版』でまた元のもくあみ、もう到底理解不能に陥っていた。
この人(庵野秀明)の頭の中は一体どうなっているのだ。
そんな期待半分、疑念半分の思いで会社帰りに『シン・ウルトラマン』を見に行った。

『ウルトラQ』を盛り込んだ出だしはウルトラマン世代のお父さんたちにとってはうれしいスタートだったろう。
そして「ウルトラマンなんか知らない」という世代に向けては西島秀俊、斎藤工、長澤まさみ、というキャストに加え主題歌は米津玄師を用意したところなど、さすがにある程度大衆受けも狙った計算が垣間見える。
映像は当然最新のCGを取り入れ、映画館で見ればそれなりの迫力がある。
ただ、「ゴジラ」シリーズがそれぞれ一話完結だったのに対し、ウルトラマンはそもそも全39話の続き物だった。
完全に新しい設定にしたのではなく、原作に対するリスペクトという立場で作られたようなのでどうしても総集編の感をぬぐえない。第1話から中間、最終回までを一気に2時間で駆け抜けたような感じになってしまう。
初めてウルトラマンを観る人にはそれでもいいのだろうが、全話を知っている者から見ると無理やりまとめたようで少し疲れた。

見終わった時点では、そんなに面白かっただろうかと一般の評価に疑問を持った。
『シン・ゴジラ』があまりにうまく作られてたのでその比較として物足りなかったのだろう。
しかし一夜明けてよくよく考えると、『シン・ウルトラマン』は原作にのっとり当時の雰囲気を適度に入れ、セリフも当時のままに残すなど相当に手の込んだ仕上げになっている。多分もう一度見たらさらにいろいろな仕掛けが分かるかもしれない。自分は別にウルトラマンのマニアではないが、マニアにとっては「これこれ!これでいいんだよ!」と絶賛すべき作品なのかもしれない。
つまり結局これはこれでいいかも知れない。まさにこれが「庵野・ウルトラマン」なのだろう。

来年には同じく庵野秀明リメイクの『シン・仮面ライダー』が公開になる。これも連載物だったから総集編みたいな仕上げになるのだろうか。できればストーリーもオリジナルで行ってほしいところだが・・・。


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