1ヵ月10万円の抗がん健康食品の価値

アンチエイジング

ずっと以前から考えていたことだが、もし万が一自分ががんを宣告されたら、ガン保険から出る100万円でとある健康食品を買い込んで鳥取県の三朝温泉に長期湯治に行こうと考えていた。

この健康食品とは20年くらい前、仕事でその会社の社長にインタビューしたことがあったのだがそれはかなり衝撃的だった。声がでかく元気いっぱいで、最初60歳くらいかと思っていたら80歳だと言う。ガンの手術を2回経験しているそうだ。
当時の健康食品と言えばまことしやかな体験談がほとんどで、「怪しい世界」「インチキ」のレッテルが蔓延していたが、本人を前にするとその説得力は抜群だった。
1か月分2万円もしたが、お土産にもらって帰り、ガンではなかったが早速飲んでみた。
しかしこの時、体感はゼロだった。まあ健康体で飲んでも何も感じないのも当然だろう。
その後この健康食品はガン学会で発表されたり、健康食品なのに特許をとったりで、
特に「ガンに効く」という効能ではどんどん有名になって行った。
数年後、会社の後輩のお母さんがガンになった時、おれはそいつと一緒にその会社に買いに行った。
結果、助かることはなかったが、それでも自分がもしそうなったら絶対買いこもうという気持ちは変わらなかった。

最近、自分のすごく身近な人がガンに罹った。
おれはこの健康食品をプレゼントしようと思い、ホームページを見てみた。
ずいぶん種類も増えていた。
見ていくうちにおれはふと疑問がわいた。
「薬局専売品。1ヵ月分10万円」というものがあった。
健康食品で月10万円!
なんだこの値段設定は。
一般家庭で既に多額の治療費がかかる上に、さらに月10万も払えというのか。
いくらなんでもこれはやりすぎじゃないか。このメーカーは一体どういうつもりでこの価格設定にしたのか。当事者やその家族にしてみればわらをもすがる思いだろうからたとえ10万でも手を出すのだろう。それを見込んでの話か。こういうことするから人の弱みに付け込んだ商売と言われても仕方ない。
これを見たとたんおれはガン保険100万円の使い道からこの健康食品の購入は消えた。

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