サウナで本当に「ととのう」のか

アンチエイジング

1週間前に行った時はいまいち実感がなかったサウナの「ととのう」体験。
「脳疲労の回復、マッサージをはるかに超えたリラックス感、代謝アップ、肌がきれいになる」など普通なら結構怪しい部類に入る宣伝文句が並ぶが、本当ならぜひ体験してみたかった。
やはり一回行ったくらいではなかなか分からないのかも知れない。
ということで再度チャレンジしてみることにした。

金曜日の夜、10時過ぎにまたスーパー銭湯に行ってみた。が、ゴールデンウィークも終わったのに相変わらず混んでる。
更衣室もすでに混んでいたが仕方ない。もうすぐみんな帰るだろうと自分に都合のいいように考えることにした。

まず浴槽で体を温め、汗腺をよく開き、そしてサウナ室へ。
いやここもいっぱいだ・・・。なんでこんなに人がいるのだ。他にやることないのか。

36㎡くらいのスペースに30人くらいいる。まいったなぁ・・・。
しかし空いてるスペースになんとか座り、じっと10分間待った。
おれの両脇と後ろには汗ギトギトのおっさんが座っている。気持ちがいいわけない。そういうことで言うなら、今おれの下に敷いてあるタオルだって朝から何人ものおっさんたちのギトギトの汗を十分吸っていて、その上におれは座っているのだ。考えるとおぞましい。

まあそれでも今、この高温のサウナの中でおれの全身の血流がフル回転しているはずだ。
10分後、水風呂へ。
これは先週も体験したのでそんなに恐怖感はないが、やはり冷たいものは冷たいし、とても心臓にいいとは思えないんだが。
ここでは皮膚表面の細かい血管だけが収縮し、体内の太い血管の血流が劇的に上がる、らしい。
それにより老廃物が一気に押し流される、らしい。

水風呂に方まで入り5秒・・・10秒・・・20秒・・・
皮膚表面がほんのり暖かくなるという「天使の羽衣」状態にはやっぱりならない。おかしいなぁ・・・

水風呂の後は外気浴だ。ここが重要。
運よくリクライニングベンチが空いていた。
そこに座り、目を閉じる。
この時、脳内にはアドレナリンとエンドルフィンが両方発生していてこの状態を「ととのう」というのだが、その最高潮、最高に気持ちがいいのは外気浴の最初の2~3分らしい。

ベンチに座って目を閉じてはみたものの、なんか周りがうるさくて集中できない。
週末のスーパー銭湯は、家族連れというよりも仲間同士で来るのが一般的なのか。
「週末スーパー銭湯行かない?」
「いいよ。あいつも誘おう」
みたいな会話がされているのだろうか。
よくよく周りを見ると、ほとんどが2~3人、あるいは4,5人のグループが多い。
なんで風呂に連れ立ってくるのか理解に苦しむ。

全くととのわないまま10分が過ぎた。
もう一回やり直しだ。
おれは2セット目に入った。
サウナで10分、水風呂で今度は60秒我慢した。
そしてベンチで目を閉じる・・・
がやがやがや・・・・・・・・・
ダメだ、こんな状態ではとてもリラックスなんかできない。
あるサウナーの動画では「ネガティブな感情なんて吹き飛ぶ」とか言ってたが、そんなことは全くない。
むしろこの喧騒の中でかえってストレスが溜まりそうだ。

そしてもう1セットやってみた。
が、結果は同じだった。
「4セット目行くか・・・」
もう11時を回っているのに全然客足は減らない。リラックスどころか気疲れしてきたので、結局4セット目はやらずに帰ることにした。

帰ってからその日はすごく寝付きが良くなった、ということも無く、次の日はむしろだるかった。
脳疲労も体の疲労も取れてないじゃないか。

サウナの「ととのう」はウソだったのか。
いや、多分これは環境によるものだろう。多分サウナなら何でもいいというわけではないのだろう。
この混雑した状況が適さなかっただけで、しかるべき整った環境ならもう少し違った体験が出来たのかも知れない。

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